令和5年5月姫路城世界遺産登録30周年を記念して姫路城三の丸広場で、平成中村座姫路城公演が開催されます。
平成中村座は中村勘三郎さんの夢が形になった芝居小屋で、現在は、勘九郎さん、七之助さんに引き継がれ、今までも浅草、ニューヨーク、大阪、小倉、名古屋などで公演されています。
はじめていくけど平成中村座ってどんなところ?座席はどうなっているの?トイレはどこにあるの?と思う方も多いと思います。
はじめていくときはワクワクドキドキ!どんなところか気になると思いますので平成中村座について紹介します。
平成中村座ってどんなところ?
平成中村座は江戸の芝居小屋を再現した小屋で、一歩足を踏み入れると、江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚になる場所です。
まず、驚くのは平成中村座では履物を脱いで上がる必要があることです。少し不便にも感じますが、なんといっても江戸時代の芝居小屋です。靴を履いたまま上がるということはあり得ないですよね。(劇場入り口でビニール袋がもらえます)
履物を脱ぐところにも、かわいい草履の絵が貼ってありますので、ご注目くださいね。
履物を脱いで上がると、正面に階段があり、横の壁には中村勘三郎さんの写真や、提灯などが飾られています。
チケットを確認して自分の座席が
1階席の場合は、正面の階段を上って中に入り、自分の座席へ向かいます。入り口が4か所ありますので、ご自分の席に近いところからお入りください。
2階席の場合は、左右の階段から上って席へ向かいます。
1階なのか2階なのか、右左の記載はあるのかチケットを確認して席へ向かいましょう。
もし席がわからない場合は、お茶子さんが案内してくれますので、茶色い作務衣を着た方にお声がけしてみてください。
松席は、平場席で、椅子ではなく床に座椅子があり、座布団が用意してあります。
竹席、梅席、桜席は、長椅子(ベンチ)に座布団が用意されています。お隣の席の方との距離が近くなります。
お大尽席は、2階正面に4席あります。
座席の後ろに絵が描かれていて、座椅子に座布団が敷かれています。座布団も大きく、でほかの座席とは一線を画します。
お大尽席には、専門のお茶子さんがいて、お迎えやお見送り、飲み物などの接待をしてくださいます。
いつかは大尽席に座ってみたいと思いますが、はてさて、そんな日がくるのでしょうか・・・。
引用元:歌舞伎美人
特筆すべきは、桜席です。
こちらなんと舞台の横に席があり、幕の内側を見ることが出来ます。
役者さんが、始まる前に舞台の定位置に着いたり、お話をしているところを観ることが出来ます。手を振ってくださる役者さんもいます。
舞台の転換が間近に見えて、裏方の方たちの人数や、その動きの機敏さに驚きます。
舞台横なので見えにくい部分もありますが、普通の劇場にはこのような席はないので、中村座だけの魅力といえます。
※幕の内側は写真撮影は出来ません。↓桜席へ行く入り口
平成中村座トイレ事情~お茶子さんとトイレ待ちのひととき~
平成中村座には、茶色の作務衣を着たお茶子さんと呼ばれる劇場を案内してくれる人がいます。
入場口で、開演前の待ち時間に現れて、楽しい口上をしてくれます。場内では、座席への案内、注意事項の喚起をして、困ったことがあればすぐに対応してくださいます。
そして、お茶子さんの見ものが幕間(休憩時間)のトイレです。トイレに入るまでの時間を面白おかしく過ごさせてくれ、トイレの個室の手前ではテキパキと空いたトイレに導いてくれます。
女性のトイレの行列は1階から階段を使い2階まで伸びる場合があります。長い行列ができても、次の演目までに間に合うから不思議です。
トイレは1階にあり、劇場からトイレのある場所までの通路があります。角を曲がるところが多いため、トイレはどこにあるのか不安になり、意外と通路が長いと感じますが、大丈夫です。
その先の女性トイレの数は20個以上あります。
途中にある手書きのポップを観るのも楽しみですし、1階席の人は並んでいる間に2階からの風景を楽しむというのもいいですね。
他にも隠れ勘三郎を探すというお楽しみもあります。
大事なことを忘れていました。トイレへ行くのに履物は必要ありません。
隠れ勘三郎
勘三郎さんが18代目ということにちなんで、劇場内部・劇場外部に勘三郎さんの目が18個隠されています。
幕間(休憩時間)や、開演前、終演後にあちこち歩き回って探してみましょう。
1公演観劇では、すべて見つけることは難しいですが、劇場内を散策するのはとても楽しいです。
私の場合、浅草公演で7個見つけることができました。
姫路城公演の隠れ勘三郎18か所はこちら
七之助さんのラジオ番組 「中村七之助のラジのすけ」のインスタで隠れ勘三郎の18か所の答えあわせがありましたので追記します。
かなり、広い範囲で隠れていたんですね。
- 大提灯
- やぐら
- 定式幕
- お茶子さんの作務衣
- 鳥屋の屋根
- お大尽席 裏
- 筋書の中
- 花道の七三
- 1階上手舞台から18個目提灯
- 黒塀
- 三十軒長屋の案内看板
- 飲み処 平成中村座
- 場内トイレ付近 階段
- 当日券売り場
- 姫路城チケット売り場横の顔出しパネル
- 姫路城お菊井戸付近のデジタルサイネージ
- 場内休憩所のテントの中
- 街灯(舞台から見える一本)
お土産・弁当などの販売、飲食について
浅草公演では、入場口からチケットの半券を切って、建物沿いを歩いていくと劇場への入り口の反対側に五軒長屋と呼ばれる、お土産を扱ったお店や、お弁当・飲み物を販売するお店がありました。
姫路城公演では、お店が30軒並び、チケットをお持ちでない方も出入りできるそうです。どんなお店があるのか楽しみですね。
芝居小屋の中での飲食は可能です。
幕間(休憩時間)や、舞台が始まる前などにご自身の席で、お弁当を食べるのも歌舞伎観劇の楽しみの一つです。
まるで浮世絵の中のひとりになったような気分になれますね。
すでにチケットは完売だけど・・・
5月の姫路城公演のチケットはすでに完売していますが、記者会見の記事によると、コロナ前には販売していた立見席という席が復活し当日販売されるようです。
整理券配布方式に変更になっています。1部2部ともに10時15分頃から配布開始になっているようです。詳細は公式ホームページをご覧ください。
立見席は、チケット代が安いこともあり、人気がありました。
当日開演時間前に並んで購入します。(早い時間から並ぶ方もいます)
席の場所は、2階席正面の席の後ろの通路で立って見る形になります。長時間立つことになるので、体力のある方向けです。
当日、椅子に座れる席も販売される場合があります。並んでいる時にお茶子さんが案内してくださいます。
また、歌舞伎には戻りと呼ばれるチケットがあり、公演の数日前に松竹のサイトでチケットがほんのわずかのようですが販売される場合があります。
以前、観たい日の当日に立見席で並ぶ覚悟をしていましたが、その2日前に最前列をゲットすることができ、夢のような時間を過ごしたことがあります。
どうしても行きたい!という方はこまめに松竹のサイトやチケットぴあなどをチェックすることをおすすめします。
チケットは買えないけど、ちらっとでいいから見たいという方は、演目のどこかで舞台後ろが開くので、事前に情報を仕入れてその時間に行くと舞台後ろ側から役者さんの姿を見ることができます。
役者さんたちはサービス精神旺盛なので、手を振ってくれたりします。
2L版で大きいサイズの写真になります。料金は1枚600円になると思われます。(参考:陽春花形歌舞伎のブロマイドは600円です)
観劇するにあたって気を付けること
・背もたれに背をつけて観劇しましょう。横、後ろの方が見えにくくなります。
・携帯電話、スマートフォンは電源を切りましょう。(経験のある方もいると思いますが、電話の音を聞くと一瞬にして興ざめしてしまいます)
・上演中に大きな声で話すのはやめましょう。
・ビニール袋のガサガサする音はかなり気になりますので、上演中に触らないように気を付けましょう。
・上演中の写真撮影は禁止です。上演前、幕間は写真撮影できます。(※桜席内での写真撮影は常時不可)
・劇場内の暑さ、寒さに対応できるように必要なものを持参しましょう。(暑いときはうちわ、センス、汗拭きタオル、寒いときははおりもの、ひざ掛けなど)
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まとめ
平成中村座は、江戸時代の芝居小屋を再現したものです。
江戸時代の雰囲気を楽しむために、履物を脱いで上がります。中には大きな提灯があり、隠れ勘三郎もあり、普通の劇場にはない席もあり、芝居小屋全体でわくわく感を感じることが出来ます。
親切なお茶子さんが元気に案内してくれ、トイレまで楽しませてくれます。
チケット情報は、詳しい状況がまだわかりませんが、当日販売される立見席があり、タイミングが良ければ、戻り席のチケットをゲットすることが出来ます。
平成中村座で江戸時代の芝居小屋の雰囲気を存分にお楽しみください。
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