2024.9京都南座で公演されている歌舞伎版「あらしのよるに」を観て来ました。
小学生くらいのお子様もいて、楽しそうな笑い声が沢山聞こえてきました。
お子さんの歌舞伎デビューにもってこいの演目ではないかと思います。
きむらゆういちさんの人気絵本「あらしのよるに」をご存じの方も多いかもしれませんね。
歌舞伎版のあらしのよるにの絵本も出版されているので、これから観劇する方は、歌舞伎版絵本を読んでおくと、より楽しめると思います。
この記事では、公演時間や、あらすじなども含めて感想を残しておきたいと思います。
歌舞伎「あらしのよるに」上演時間
歌舞伎「あらしのよるに」は昼の部、夜の部があり、どちらも同じ内容になります。
11:00から14:20までなので3時間20分の上演時間になります。
途中で2回幕間(休憩時間)があり、その時間に食事をすることもできます。
お弁当をお弁当屋さんやコンビニで購入しておいて、自分の座席や、ロビーにある椅子などで食べることができます。
幕間の時間を楽しんでくださいね。
京都南座歩いてみたのですが、自分の席に戻ろうとしたときに違うところから入ってしまいました。
なかなか面白い建物です。ぜひ、建物の中も歩いてみてくださいね。
歌舞伎「あらしのよるに」あらすじ
序章:狼とヤギによる争いの場面
嵐の夜、真っ暗な山小屋で偶然出会ったのは、狼のがぶとヤギのめいでした。
彼らはお互いの正体を知らないまま、夜を通して語り合い、「あらしのよるに」という合言葉で再会を約束します。
嵐が過ぎ去った翌日、待ち合わせ場所で出会った2匹はお互いの姿を見て驚きます。
がぶは狼なので山羊が大好きな食べ物です。
山羊のめいは狼が山羊を食べることをもちろん知っています。
がぶは美味しそうと思いながらも、気が合うことや、めいが「友達」と言ってくれたことが嬉しくて、美味しそうという思いを隠し、2匹は友情を深めていくのでした。
一方、狼のぎろは、かつて自分の片耳を噛みちぎった山羊に対して強い恨みを抱いています。
彼は、不思議な術を使えるおばばから、片耳を元に戻す方法を教わります。
がぶとめい一緒にいることは他の狼や山羊には秘密です。森の住人たちは2匹を見ていました。
狼たちにそのことがばれて、がぶとめいが一緒にいる時に襲われます。
がぶはめいを守ろうとして捕まってしまいます。
めいはがぶを助けようとしますが、ぎろがの前に立ちはだかります。
そんな中、山羊の仲間が現れ、狼と山羊が入り乱れる争いが始まります。
混乱の中、がぶとめいは雪に覆われた山の奥深くまで逃げますが、ついにぎろたちに追い詰められて・・・
さてさて2匹はこの後どうなる?
めいは食べられちゃうの?
ぜひ劇場で歌舞伎「あらしのよるに」をお楽しみくださいね!
歌舞伎「あらしのよるに」感想
歌舞伎「あらしのよるに」ずっと気になっていた作品を観劇することができました。
がぶの中村獅童さんの「ともだちなのに美味しそう」は思わずくすっと笑ってしまいます。
狼と山羊、食うものと食われるもののはずなのに、2匹が友情を育んでいく空気感はとても心温まります。
めいは中村壱太郎さん、ふだん女形なので、めいはメスなのか?あれ?どうなの?なんて思いが頭をよぎります。
絵本でもそのあたりは描かれていないのでわからないですね。
めいとても可愛らしい山羊ですが、芯の強さを感じました。
おばばの市村萬次郎さんのお声は、お役にぴったりです。
ぎろの中村錦之助さん、悪い役もお似合いです。
ベテランの方々が舞台に出てくると、なぜか大きく感じるのは不思議です。
正しい表現ではないとは思いますが舞台がきゅきゅきゅっと変わる感じがします。
さて「あらしのよるに」歌舞伎の演出が沢山盛り込んでありましたが、初めて観た時に何してるの?って思う演出を一つ紹介します。
だんまりは、出演者の方々が、無言で、ゆっくりとした動きで、ぶつかったりしながら、でもそれが誰か、どこに行ったのかわからないという感じで、探り合いながら動きます。
これは、真っ暗闇の中で何も見えないという状態の演出になります。
そういえば、アクロバットも凄かった。今まで見た歌舞伎の中で一番派手でカッコいいアクロバットでした。
あらしのよるにのダイジェストが松竹チャンネルからYouTubeではいしんされました。
だんまりの様子も少し写ってます。
あとがき
京都南座3階最後列、ほぼ中央での観劇でした。
京都南座の3階席は、傾斜があって、座席の前も狭いですが、今回の料金は4,000円。
ありがたいお値段です。少しくらい見えない部分があってもOK。
いつかは、近くでと思いながら毎回3等席で歌舞伎を楽しんでます。
歌舞伎「あらしのよるに」お子さんはもちろん、歌舞伎を初めて観る方にもおススメです。
お近くの方は足を運んでみてくださいね。
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