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令和6年歌舞座「十二月大歌舞伎」観劇記録

令和6(2024)年歌舞伎座12月大歌舞伎観劇記録 歌舞伎

急な寒さにようやく冬を感じた2024年12月、東京・銀座の歌舞伎座で公演の「十二月大歌舞伎」を観劇してきました。
年末の慌ただしい日々の中で、古典芸能に触れ、贅沢な気分に浸り今年の歌舞伎見納めをしました。
憎めない狼と可愛らしいひつじの友情、迫力ある立ち回りや、華やかな衣装に身を包んだ役者の舞台姿、など見どころ満載でした。

鷺娘では、一つひとつの場面が美しく、まるで絵巻物の中に迷い込んだような感覚を覚えました。

難しいことはわからないし、詳しくないけれど歌舞伎が好きです。
この記事は、個人的に残しておきたい2024年十二月大歌舞伎観劇記録です。

2024年12月大歌舞伎

2024年12月大歌舞伎時間表

第1部 あらしのよるに

12月大歌舞伎「あらしのよるに」ポスター

獅童さんの狼「がぶ」と菊之助さん羊の「めい」

2024年9月京都南座で観劇した「あらしのよるに」この時はめいが壱太郎さんで、めいがとてもかわいらしくて、メスなのかオスなのかなんだかとっても気になったのですが、菊之助さんのめいは、凛とした羊という印象で性別は気になりませんでした。
演じる方が違うと見え方もかなり変わりますね。

一方で、獅童さんは、2015年9月京都南座で初演された時から、がぶを演じているので堂に入ったものです。歌舞伎座を盛り上げていました。

そして、途中に「澤村國矢」さんが「2代目澤村精四郎(きよしろう)」を名乗る襲名口上が行われました。
精四郎さんの挨拶がたどたどしくも、養成所を勝手に辞めてしまったことから、師匠澤村藤十郎さん、後押ししてくれた獅童さんへの感謝の気持ち、歌舞伎俳優として精進していく覚悟を話され、とても素晴らしかったです。

かぶへ
いつまでもめいと仲良しでいてくださいね!

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第2部 加賀鳶・鷺娘

歌舞伎座2部鷺娘ポスター

まず、この度、初めて桟敷席に座りました。
いつも3階席なので、超絶贅沢な気分になりました。それだけで幸せです。
3部制の月に1年に1度の贅沢をこれからもしていきたいと思います。
来年はとちり席の中央ブロック、もしくは花横のすっぽんのあたりに座りたいと考えています。

加賀鳶

西の桟敷席に座りました。
この演目の最初に、加賀鳶の人たちが花道にずらずらっと並んで自己紹介を行う場面があり、役者の皆様の背中を見ながら、花道の鳥屋口にいる勘九郎さんを見て、幸せな気分になりました。

この、ずらずらっと花道に並ぶ場面は通称「勢揃い」と言って、話の筋には関係ない場面とイヤホンガイドで説明がありましたが、お客様を楽しませるとてもわくわくする演出でした。

松緑さんの道玄は、とても悪い奴、女の敵。嫌な奴なんだけど、おかしみがあって、笑ってしまう場面もありました。

松蔵役の勘九郎さんがきっぱりとして、とても格好いい。推し最高!

鷺娘

鷺娘とても綺麗でした。
舞台を横から観るため、引き抜きをする後見さんの動きがしっかりと見えて、きびきびとした、素早い動きに感動しました。

七之助さんの傘の中のお顔(踊っている時のお顔とは違うお顔)、早変わりする時の準備している姿も見ることができて贅沢な気分になれました。

木挽町広場の藤波小道具店展示品

白無垢で登場する時の最初の傘は「紗張り」という薄い絹を貼った傘だそうです。
傘は2本使われていてある演出のために、紙張りの和傘と、紗張りの和傘が使われているとのことです。

踊りの途中で傘が変わっていることには気づいたのですが、いつの間に変わったのか、なんの演出のためだったのかわからずじまい。

指先まで美しい佇まいの七之助さん、儚さがとてもお似合いです。

さて、桟敷席に座ったからには、机があるし、幕間に食事をしたいというところですが、2部の時間は食事の時間帯ではなかったので、人形焼きを食べました。贅沢ですね。

第3部 舞鶴雪月花・天守物語

月と桜緞帳
第3部は3階席で観劇です。
歌舞伎座の3階席は、ほんの少しだけなんだけど花道が見えるので嬉しいですね。

勘九郎さんの女方初めて観ました。多分。
雪だるまとっても可愛かった。

天守物語の始まりはとても素晴らしい演出でした。
緞帳をいかし、摩訶不思議な世界へと誘われました。

舞鶴雪月花

2024年12月第3部舞鶴雪月花

さくら、松虫、雪達磨を勘九郎さん一人で踊ります。

勘九郎さんの女方をはじめて観ました(多分)。
さくら、木の後ろから顔を出す姿に可愛らしいと思ってたら、衣装が変わってすすすすすーっと出てきてびっくりした。凄い。
繊細な踊り、遠くから見ても指先まで神経の行った綺麗な踊りです。

松虫、長三郎さんにばかり目が行ってしまう。緑の鮮やかな衣装がとてもお似合いな勘九郎さん。

雪達磨、出てきた瞬間に笑ってしまう。なんて愛くるしいんでしょう。
そして動きがとてもかわいい。そして雪達磨とけちゃった。
どんな表現も踊りでできちゃうんですね。凄いです。

こういうのをテレビでしっかり放送してくれたらいいのになー。興味ない人はそもそも見ないから普及はできないか・・・
それにしても、舞踊の面白さが伝わるとても素晴らしい踊りでした。

天守物語

2024年12月歌舞伎座3部天守物語ポスター

姫路城天守へと違和感なく没入できる緞帳を使った演出はお見事でした。
随所で玉三郎さんのこだわりの演出だろうな凄いなあと感じる舞台でした。

玉三郎さんの声の魅力がたっぷり。
不思議な世界がとてもよくはまって素敵でした。

團子さんの図書之助、勇敢で清廉な青年が恋に落ちていくさまをありありと感じることができました。
平成中村座で観た天守物語の時は、難しくてよくわからないと思いましたが、今回はその世界に入り込むことができました。

あとがき

2024年12月歌舞伎座観劇の感想を残しました。

勘九郎さんの踊りは天下一品です。
勘三郎さんが大切にしていたという春暁鏡獅子を踊るという機会ができたら、ぜひ1等席で観たいと思っています。

桟敷席から舞台
そして、初めての桟敷席はとても贅沢な時間でした。
歌舞伎が好きな人が一生に一度は座ってみたい桟敷席に座っちゃいました。
贅沢なので、遠征ができなくなってくる年齢になって、1年に1度歌舞伎座へ観劇とかなった時に味わいたいと思います。

さて、12月は新橋演舞場で「朧の森に棲む鬼」も観劇したのでそちらも記録しておこうと思います。
朧を観る前に、Snow Manの宮舘涼太さん、岩本照さん、深沢辰哉さんの舞台GALAの衣装展にも行くことができました。
本当に贅沢な時間を過ごした12月だと感じています。

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